宮部みゆき『ソロモンの偽証』の話

こんにちは


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これのせいで体調を崩したゆーじゅんです。

 

 

さてざっちゃはりかけいのおとこがめちゃくちゃ多いのでコイルとか使って来そうな集まりなのですが文系のいい男である僕はたまに書評なんかもしてみようかなと思います。

 

で、今回は宮部みゆき『ソロモンの偽証』

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昨年の9月から1.2巻、10月に3.4巻、11月に5.6巻と順番に文庫版を発売するという形を取っていたので昨年はそれを楽しみに過ごしていました。

 

映画公開も迫っていますね、3月7日公開なのですが当日に見に行けそうです。3月7日の予定がなくなったので

 

 

 


一言で言うと超長いです。
文庫サイズのびっしりの600ページ×6巻なのですが
原稿用紙4700枚分の内容だそうです。

その分読み応えと読了感もかなりのものでした。

 

以下感想

 

 

ストーリーは


クリスマスの朝、中学生2年の野田健一は登校中に裏の校門近くでクラスメイト柏木卓也の死体を発見する。


まもなく事件になるが警察は自殺と断定。悲しい事件で終わりそうな所に、同じくクラスメイトであり刑事の娘、藤野涼子と校長、担任の教師宛てに「柏木を殺したのは学校で一番の不良の大出俊二」という3通の告発状が送られる。

 

届いた「2通」で一時学校と警察は騒ぎになるが殺人の証拠も痕跡も一切ないためこれを怪文書と内部で処理し、公に出さないことを決定


しかし、担任に送られた怪文書は担任の元に届くことはなく、第三者の悪意によりマスコミに知れ渡ることになり…

 

 

 

で、このあとなんやかんやで柏木卓也についての学級裁判をすることになるのですがあまりにも長くなり登場人物が多くなりすぎるので割愛

 

 

といったもので作中では様々な偽証がでてくるのですがその中で誰がソロモンなのか、と考えながら読んでいました。

 

 

綿密な人物描写が見どころですね。

宮部みゆき作品は割と多く読んでいるのですが同じようにページ数も登場人物も多い模倣犯よりもなぜそのようなことをしたか、することになった経緯が綿密に書かれていてどの人物の視点になることもできます。

 

個人的には公正と激昂を繰り返す大出くんが大変面倒だけどかわいい子でよかったです。

 

 


ただ、深く人物に没頭できる小説だっただけに結末が後日談などもなく、あっさりしているため余韻が残らない所が個人的には残念に思いました。

 

 

20年後を書いた短編は完全な別物と考えたほうがいいです。

 

 

しかしネットの評論には学級裁判が始まると今までに起ったことのおさらいが続くのと読者にはわかりきっている真実が引き延ばされるのが辛い。といった意見を多く見かけましたが自分は少しずつ読んだせいかそういった気分になることはありませんでした

 


よってぼくはこの小説を読む際は何日にもわけ、ゆっくりと読むことをお勧めします。

 

 


書き終えた後に思ったのですがこれ書評というより読書感想文ですね。

 

 


前述した劇場版も僕は本当に楽しみにしているんですがこの長い内容どうやって2時間×2にまとめんの?という不安と劇場版「模倣犯」の前例による超不安でいっぱいです。

 

劇場版の前情報についてはまた公開前に記事を書こうと思います。

 

 

 


おすすめ度 むしろ限られた時間で毎日ちょっとずつ読み進めて行ってほしいということで忙しい方 是非