花とアリス殺人事件 感想

3月27日の仙台引っ越しが決まったはいいものの

それまでやることがなさ過ぎて映画を見ることくらいしか暇をつぶせなくなってしまいました。

めるくりです。

花とアリス殺人事件 を見てきました。

 

岩井俊二監督が初の長編アニメーション監督に挑んだ作品で、2004年に公開された実写映画「花とアリス」の前日譚となる物語。前作で主人公の2人を演じ た鈴木杏と蒼井優がそのまま今作でも声優を務め、2人の少女の出会いを描いた。石ノ森学園中学校へ転校してきた中学3年生の有栖川徹子(アリス)は、1年 前の3年1組で起こった「ユダが、4人のユダに殺された」という奇妙な事件の噂話を耳にする。アリスの隣の家は「花屋敷」と呼ばれ、近隣の中学生に怖れら れていたが、そこに住むハナという人物がユダについて詳しいはずだと教えられたアリスは、花屋敷に忍び込み、そこで不登校のクラスメイト・荒井花(ハナ) と出会う。

 

この映画を見るにあたって、2004年に公開された実写映画「花とアリス」

をあらかじめ見るべきであったのかもしれませんでしたが

あいにくそこまで手が回らず 結局見ないままこの作品を見ることになりました。

 

そういった意味で今回は

「前作を見ていない人がこの作品を見た場合の感想」

という視点で書きたいと思います。

 

 

 

まずは良かった点

1.花とアリスのコンビ

題名にもなっている「花とアリス」ですが、これは

有栖川徹子(アリス)と荒井花(花)の二人のコンビそのものです。

この二人のキャラのまた濃いこと...

この作品に登場するキャラほぼすべてに言えることなのですが

各キャラの個性がめちゃくちゃ強いです。

映画の後半はアリスと花の掛け合いがほとんどなのですが

その掛け合いが面白く、映画館の中で笑いが頻繁に起こるほどでした。

 

2.キャラクター・言動・挙動

前述のとおりキャラ一人ひとりの個性が非常に強いこのアニメなんですが

全体的にいわゆる「厨二病」なキャラが多いです。

前半のキーキャラになる陸奥、手羽先男子(見ればわかります)...

各々がどのような事情を持っていて、どのようなキャラを作っているのか

そういった面も描かれていて、本当に中学生らしいキャラばかりでした。

 

3.音楽

ヘクとパスカルのEDテーマめっちゃよかった(小並感)

 

 

 

 

そしてイマイチだったかなという点

 

1.出番が少なすぎた個性的キャラ

これは後々にもつながる話なのですが

とにかく個性的キャラを出すだけ出して、使わないというのが多すぎた

と感じました。

 

なぜか職員室でカタツムリを飼う理科教員

アリスの父親

花の母親

ユダ

そして何より花の出番がほぼ後半にしかなかったのがもったいなかった。

個人的にはもう少し花の出番が欲しかったです。

 

この辺りは実写映画につながるからというのが理由かもしれません。

 

 

2.展開が早すぎた

今回は100分映画だったのですが

話の内容としては100分でまとめる必要はなかったんじゃないか

というのが感想です。

というのも全体でだいたい3~4部構成だったのですが

各展開(特に後半)が早すぎたように感じました。

150分くらいに伸ばすなりしてもう少し後半を詳しく書いてほしかったというのが感想です。

そういった意味ではまだこの作品は完全な完成ではなかったんじゃないかとも思えます。

 

 

 

偉そうなこと書きましたが内容は面白かったです。

ロトスコープ(始めに実写で撮影を行い、その後撮影した映像をセル画にトレースしていく手法)で描かれているので、動きがリアルでしたし

惡の華の時のような「声と動きの違和感」みたいなものもありませんでした。

アニメ映画にありがちな「キャラ萌え」攻めで内容は微妙ということもなく

「花とアリス」(実写版)の方も見てみたいと思えたのでいい映画だったとは思います。

あと花が可愛かった。

けどやっぱりもう少し長くなってもいいから詳しく描いてほしかったなぁというのが感想です。

 

 

 

 

おすすめ度 ロトスコープに興味があれば一見の価値あり

 

 

 

なお実写


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