研究生活

4月から仙台で一人暮らしを始め、今は院生としての生活を送っています。

めるくりです。

 

今までそれらしい自己紹介をしていなかったので簡単な自己紹介を兼ねて

研究内容を少しだけお話しようと思います。

 

 

現在、東北大の大学院で数学を専攻しています。

専門は確率論で、現在のセミナーのテーマは数理ファイナンスです。

 

確率論というのは、おそらく一般的に想像されるような

~が起こる確率、~が出来る確率

などの範囲はもちろんなのですがこのほかにもいろいろな場面で用いられています。

 

例えば、僕が興味のある(現在は講義でとっているだけですが)ランダムウォークなどが一例です。

 

たとえば二次元の空間で、自由な図形を考えるとします。

例としては丸や四角、三角などです。

もちろんそんなきれいな形でなくてもよくて

凸や凹のような形でもなんでもいいです。

 

その形というのは、微分方程式などによって表現されます。

(必ずしも微分方程式で表現されるわけではなく、もっと簡単な場合もあります)

具体的に微分方程式がどういうものなのかはどうでもよくて、

今は「何かしら方程式を使うことで表現できる」というのが大事です。

 

さて、この微分方程式なのですが

複雑な形の場合は解けるかどうかが定かではありません

しかしその複雑な形の微分方程式によって図形が表現されていることは間違いありません。

 

高校数学などで数学をやめてしまっている方などには考えづらいかもしれませんが

方程式に解がある」ということと「方程式が解ける」ことは全く別物です。

 

この微分方程式に対して一生懸命解を導出する手段を研究する人たちもいます

(いわゆる解析系の人たち)

 

では、僕らはこの問題を解く上でどのような手法をとるか。

僕らはこの図形の中にある粒子を落とします。

その粒子は、

「上下左右に等確率で動くということにし、

図形の枠(専門的な言葉を使うとすれば境界)にぶつかると消える」

という性質を持つものとします。(これをランダムウォークと言ったりします)

 

この粒子が図形の枠にぶつかって消える確率(衝突確率と呼びます)は

果たしてどのような条件で決まるでしょうか。

 

これは図形の形状によって確率が決定されます。

すなわちどういうことかというと、

直接微分方程式が解けなくても、粒子を落とした結果の確率が分かれば

そこから微分方程式を解いた結果がなんとなく見える

ということになります。

 

当然今回は簡単にするために、図形の中の密度がどうなのかとか

そもそも3次元以上はどうなのかという点については議論しませんでしたが

それぞれ条件として加わるだけなので同様にして算出する(という考えをする)ことはできます。

 

来年以降はこのようなことに着手する予定です。

ちなみに微分方程式ですが、物理学的な運動にはもちろん、経済学などの計算にもよく出てきています(それこそ数理ファイナンスでも出てきます)

 

 

 

話は変わりますが院生室は非常に便利で

基本的には平日は10時~20時くらいまでは院生室にこもって

友人(確率論専攻)とホワイトボードを使って議論をしていたりしています。

 

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また、うちの研究室は4人中3人がアニメ好きというオタク研究室なので

僕の机はもちろん、友人の机もまたその色がはっきり出ていますw

 

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同じことを研究している人と、議論をするというのは非常に楽しくて

自分が気付かなかったことや、想像もできなかったことに気付けたり

逆に、自分の意見を発表するいい場にもなるのでとても楽しくやりがいがあります。

 

2年間の修士生活を、最高の2年間にしたいです↑