麻雀講座⑦ イーシャンテンを極める(3)
麻雀講座7回目です。ゆけむりです。
(1)ヘッド十分+2ターツ系
(2)くっつきイーシャンテン
(3)ヘッドレス系
今回取り上げるイーシャンテンは、(3)ヘッドレス系です。
面子が充足していて雀頭が出来ていない形のイーシャンテンをヘッドレス形と言います。
しかし非常によく目にする割にうまく捌くのが難しいシャンテン形でもあります。
また、形による強化が多数存在するため幅広く柔軟な対応が要求される局面が多いです。
例1.ヘッドレスイーシャンテン
最もシンプルな形のヘッドレスイーシャンテンです。
上の形では、の8種28牌のテンパイ受け入れがありますが、
うちリャンメンでのテンパイはの4種12牌の受け入れのみ。
残りは仮テンの単騎待ちとなります。
4種12牌では単純なヘッド十分+2ターツの一般形より劣る枚数になるため、
このようなシンプルな形ではヘッドレスイーシャンテンはさほど真価を発揮しません。
しかし、ヘッドレスイーシャンテンを強力にするターツやメンツの強化形がたくさん存在します。
強化形は複数組み合わせる事も出来るため、組み合わせ方次第ではくっつきイーシャンテンを超える強力なイーシャンテン構成となります。
その一部が以下の例。おぼえようね
(1)やなどの連続形ターツ
(2)
(3)、のイーペーコー構成ターツ
(4)暗刻による1メンツ
(5)、、など重なりや連続性のある完成メンツ(強化は弱い)
例2.ヘッドレス強化形(1)
この場合は、
の11種37牌でテンパイ、
うち
の8種26牌でリャンメン(うち2種8牌はピンフのつかないノベタン)テンパイとなります。
一つでも強化形が存在する時点で既に一般的な完全イーシャンテンの形を上回る枚数となります。
例3.ヘッドレス強化形(2)
の10種33牌でテンパイ、
うち
の8種26牌でリャンメンテンパイ(全て平和をつけられる)となります。
例4.ヘッドレス強化形(3)-1
の9種29牌でテンパイ、
うち
の7種22牌でリャンメンテンパイ(全て平和をつけられる)となります。
例5.ヘッドレス強化形(3)-2
の9種29牌でテンパイ、
うち
の6種20牌でリャンメンテンパイ(全て平和をつけられる)となります。
ただし、でもカンチャン待ちイーペーコーの仮テンを取りながらの手変わりを待つ事が出来るため有効な受けは実質8種26牌と言っても良いと思います。
例6.ヘッドレス強化形(4)
の8種28牌でテンパイ、
うち全ての牌でリャンメンテンパイが取れます。(平和が付くのはのみ)
このように、暗刻が一つ構成メンツの中にあるだけで裏目ツモが無くなり、ヘッドレスはぐんと強力になります。
ここから先は少し複雑な話。基本的な強化形はここまでです。
例7.ヘッドレス強化形(5)
上の形では、例1と変わらず
の8種28牌のテンパイ受け入れがありますが、
うちリャンメンでのテンパイはの4種12牌の受け入れのみ。
しかし例1の場合よりもやや有利になります。
それはの裏目となるツモが来てしまった場合です。
では、をツモったと仮定して、
ツモ
からの切り出しを考えます。
例1の場合は、泣く泣く仮テンの単騎待ちにするしかありませんでしたが今回は違います。
テンパイ拒否が有効打となる場面です。
切りで例4、切りで例5と同様の牌姿に持っていきヘッドレスイーシャンテンを継続する事が出来るのです。
切り・・・の7種22牌でリャンメンテンパイ
(ただし、はフリテンになるため実質5種16牌)
切り・・・の8種26牌でリャンメンテンパイ
(フリテンなし)
切りが圧倒的有利ですね!!
意外かもしれませんが、テンパイ拒否からの切り出しはイーペーコーターツの真ん中を切ると大幅に有利になる事がわかります。
何巻か忘れましたが波溜師匠の教えにもありました。
他にも、重複メンツや連続形メンツが存在すると裏目ツモへの後からのケアが効くため、ヘッドレスイーシャンテンの隠れた強化形となっています。
まとめ
・ヘッドレスは強化形がたくさん存在する。
・ターツだけでなく暗刻や暗刻含みメンツによる強化も存在する。
・強化するとどのイーシャンテンよりも強い。
・重複したメンツや連続形メンツがある時は、単騎待ちテンパイ拒否が有効打の場合が多いためヘッドレス系に裏目が実質的に存在しない。
おしまい。